厳しいのが嫌なら幹部自衛官はやめとけ!他の公務員より離職率が高いキツイ仕事!

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公務員を目指す方の中には、「幹部自衛官」になってみたいと考えている人もいるのではないでしょうか?

日本を守る仕事で、さらに「幹部」という響きが、非常にかっこいいですね。

とはいえ、「幹部自衛官はやめとけ」という声があるのも事実です。

仕事のキツさに対して、給与が見合っていないことから、「幹部自衛官はやめとけ」と言われているようです。

しかしながら、幹部自衛官の離職率は決して高くないので、適正のある方であれば、長く務められる職業だと考えます。

結論としては、「厳しい仕事が嫌なら幹部自衛官はやめとけ」となります。

本当に自衛官としてやっていきたい方でしたら問題はないですが、何となくで「幹部自衛官」を目指すのでしたら、「やめとけ」と言わざるを得ません。

目次

幹部自衛官はやめとけと言われる理由

幹部自衛官は、一般に「やめとけ」と言われがちな職種の一つです。

その主な理由は以下の3点が挙げられます。

  • 激務
  • 怒られる
  • 給与が見合わない

順に紹介していきます。

激務

幹部自衛官は、実働部隊の指揮監督や重要な事務職を務めるなど、責任の大きい役割を担っています。そのため、長時間労働が避けられず、過酷な勤務環境に置かれがちです。

特に有事の際には、さらに極端な拘束時間となり、肉体的・精神的負担が一気に高まります。休養を取れずに過労に陥るリスクも高くなります。

ヤフー知恵袋には、夏季休暇もないという書き込みを見かけました。

仕事量が曹士隊員より増えるので
自分の前期と後期の2人の幹部区隊長は何百回やめたいと思ったか分からねーよって笑ってました。2等陸尉と3等陸尉です。陸佐だともっと増えるので
先月の夏季休暇とかも全然ないとか言ってました。

引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11285451711

もちろん、忙しさは勤務地等にもよると思いますが、「激務」という情報はあちこちで見ますので、自衛隊の組織構造として共通しているのかもしれません。

怒られる

ヤフー知恵袋を見ると、周りに怒られてストレスがたまり、「やめたい」と言っている方が見られます。

陸上自衛隊の幹部自衛官です。
現在20代の、初級幹部なのですがすごく辞めたいです。
理由は自分の要領が悪いのですが毎日遅くまで残業があり、いろんな人から怒られる上、精神的に自分を追い込んでしまい、家に帰っても身動きすることができません。

引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14233229644

普段から怒られなれていないと、厳しいと感じてしまいそうですね。

ただ、初級幹部が怒られるのは当たり前と、下記のような内容を元陸上自衛隊の方が回答しています。

厳しいことをいいますが、初級幹部は怒られてナンボですよ。私は陸曹ですが、現職時代には防大出の若い小隊長が、中隊のみんなが見ている前で中隊長からボロクソに指導されている光景を何度もみました。
あなたの先輩たち、誰もが通て来た道です。

引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14233229644

とはいえ、命に関わる話ですので、周りが厳しく接するのは当たり前かもしれません。

特に幹部自衛官は、下を指揮する立場にもなりますので、部下の命を預けられるように成長してもらう必要があるということでしょうね。

給与が見合わない

幹部自衛官の給与水準は、仕事の大変さや危険さ、責任の重さに見合った処遇とは言えないのが実情です。

そのため、「給与が見合わない」と嘆く声は少なくありません。経済的な心配から、離職や転職を選ぶ人も一定数います。

海自の幹部、特に艦艇は激務ですね。
残念ながら自衛隊は忙しさと給料は見合いません。それでも続けるのは「自衛官である」という誇りであったり、自衛隊の空気が好きであったり、そういう理由になるでしょうね。

引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12265829722

一応、民間企業よりも自衛官の方が給与が高いという、防衛省の試算もあります。

引用元:https://www.mod.go.jp/pco/obihiro/recruit_works_pay.html

ただし、これはあくまで平均ですので、小規模な会社から大規模な会社まで含めた金額になります。

国税庁の資料をあらためてみると、5千人以上の規模の企業の年収を見ると、自衛官の平均年収を越える金額となっています。

「民間」とひとくくりにしていますが、「大企業」と比べた場合、自衛官の給与は決して高くありません。

命がけの仕事をしていることを考えた場合、自衛官の給与が仕事内容に見合っているかは判断が難しいところです。

自衛官の離職率は意外に高くない

自衛官の離職率は高いと思われがちですが、意外に高くありません

ただし、何を基準にするかで話が変わってきますので、順に説明していきます。

自衛官の離職率は民間より低く公務員より高い

自衛官全体の離職率は、民間企業と比べると低い水準にあります。

国家公務員としての身分の安定性があり、定年まで勤務を続ける傾向が強いためと考えられます。

下記グラフにあるように、民間の中途退職率が7.5~8%に対して、自衛官は1~2%と低い水準になっています。

ただし、他の公務員が0.5~1%程度の中途退職率ですので、自衛官の方が倍ぐらい高くなっています。

引用元:https://www.mod.go.jp/j/policy/agenda/meeting/kiban/pdf/20230531_02.pdf

ですので、自衛官の離職率は「民間と比べると低い」が、「他の公務員と比べると高い」といえます。

若い自衛官の離職率は高め

若手の自衛官については、離職率が高めに出る傾向があります。

幹部自衛官以外の自衛官の人数は約16万9千人(令和3年度末、任期制士除く)です(参照:https://www.mod.go.jp/j/policy/agenda/meeting/kiban/pdf/kentoukai_houkokusyo.pdf

一方、令和3年にやめた自衛官(任期制士除く)は、約3千9百人です(参照:https://www.mod.go.jp/j/policy/agenda/meeting/kiban/pdf/20230531_02.pdf

離職率を計算してみると、3,900÷169,000=2.3%となります。

自衛官の離職率よりも、少し高めの数字になっています。

とりあえず自衛官になってみたものの、厳しい環境に耐えられず辞めてしまう方が多いのかもしれません。

幹部自衛官の離職率は低め

一方、幹部自衛官については、離職率が低い傾向があります。

上で紹介したのと同じ資料を参考にすると、幹部自衛官は約4万3千人いて、退職者は約500人です(令和3年度)。

離職率を計算すると、500÷43,000=1.2%となります。

自衛官の平均(1~2%)よりは低く、他の公務員の平均(0.5~1%)よりも少し高い離職率となります。

もちろん、幹部自衛官の中には、年配の方もたくさんいらっしゃいますので、若い自衛官の離職率はもう少し高くなることが予想できます。

とはいえ、若い頃の厳しさをのりこえられれば、離職する幹部自衛官は決して多くないということでもあります。

まとめ:厳しい仕事が嫌なら幹部自衛官はやめとけ

厳しい仕事が嫌なら幹部自衛官はやめとけ」という結論になりました。

幹部自衛官は、仕事が忙しく、怒られることも多いのに、給与水準は決して高くありません。

安定や給与の高さを求めるのなら、民間の大企業に行った方がいいでしょう。

一方で、「自衛官になりたい」という強い気持ちを持っている方でしたら、幹部自衛官としてやっていけると考えます。

これは、幹部自衛官の離職率が民間に比べてかなり低いことからも、明白な事実です。

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