地方公務員はやめとけ?民間よりも給与が高くて離職率は低い!

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就職を考えている方の中には、地方公務員を目指している方もいると思います。

しかしながら、「地方公務員はやめとけ」と言った声もあります。

否定的な声をきくと、「実際のところどうなんだろう?」と悩んでしまいますね。

結論としては、「地方公務員はやめとけとは言えない」となります。

地方公務員は基本的に民間よりも給与が良く、離職率も決して高くありません。

総合的には、「やめとけ」と言った要素はありません。

一方で、大企業よりは給与が安い傾向がありますし、地方公務員の給与だけで大金持ちになることも難しいでしょう。

また、町村での地方公務員の離職率は高めの傾向がありますので、「仕事のやりがい」という点を考えないと、後悔してしまうかもしれません。

このような理由から「地方公務員はやめとけ」と、ひとくくりに断言できません。

1つ1つの条件を見ながら、ご自身の適性を見ていく必要があるでしょう。

目次

地方公務員の給与は高め

地方公務員の給与は、民間と比較した時、高い水準にあるといっていいでしょう。

一方で、大企業に比べると給与は低めで、安定している分、大きく稼ぐことは難しいです。

安定をとるか、給与の高さをとるかは、地方公務員になるかどうかのポイントでしょう。

民間よりも給与は高い

地方公務員は民間の給与より高い傾向があります。

給与(年額)
地方公務員約550万円
民間企業約458万円
民間給与実態統計調査第5表 職種別職員の平均給与額を元に算出

上の表にあるように、民間企業全体と比較すると、年間100万円程度、地方公務員の方が給与が高いことがわかります。

ただし、あくまで平均ですので、民間企業の中でも給与の差は大きいと考えられます。

大企業よりは給与が低い

民間企業と地方公務員を比較した場合、地方公務員の方が給与が高い状況です。

しかしながら、資本金10億円以上の大企業と比較すると、地方公務員の方が給与が低い傾向があります。

今度は資本金毎の民間企業の給与と地方公務員の給与を表にしてみます。

給与(年額)
地方公務員約550万円
民間企業(個人事業)約269万円
民間企業(資本金~2千万円)約391万円
民間企業(資本金2千万~5千万円)約426万円
民間企業(資本金5千万~1億円)約429万円
民間企業(資本金1億万~10億円)約473万円
民間企業(資本金10億円~)約649万円
民間給与実態統計調査第5表 職種別職員の平均給与額を元に算出

表を見て分かるように、全体的には地方公務員の方が民間企業よりも給与が高めです。

ただし、資本金10億円以上の大企業の場合は、地方公務員よりも年間100万円程度給与が高いことがわかります。

とはいえ、資本金10億円以上の企業は、全体のわずか0.3%程度となっています。

地方公務員は大多数の民間企業よりも、給与が高いと言えます。

大きく稼ぐことは難しい

地方公務員は安定していて、給与水準も高いと言えます。

一方で、大きく稼ぐことは難しいといえます。

民間企業の場合、全体の約5%程度が年収1千万円を越えているようです。

これは給与の話ですので、自分で事業をしている方は億を越えている人もいるでしょう。

一方、地方公務員の場合、年収1千万円を超えるのはかなり厳しいといえます。

一番平均給与が高い「医師・歯科医師職」でも、年収855万円程度です。

もしかしたら、「医師・歯科医師職」の中には、年収1千万円を超える人もいるかもしれないという感じでしょうか。

ですので、大きく稼ぎたい人は、地方公務員に向いていないと言えます。

地方公務員の離職率は高くない

地方公務員の離職率は、民間企業と比べると低い水準にあります。

公務員試験に合格して地方公務員になっていますので、辞める人も少ないと推測できます。

一方、町村の地方公務員は離職率が高い傾向が見られますので、田舎の方が何かしらの不満があるのかもしれません。

民間企業より離職率は低い

地方公務員の離職率は、民間企業よりも低い傾向にあります。

自己都合で離職した割合を地方公務員と民間企業で比較してみます。

離職率
地方公務員1.6%
民間企業10.1%
令和3年雇用動向調査結果の概況第9表の3 都道府県別,退職事由別退職者数(全職員)を元に算出

地方公務員の自己都合退職は、民間企業の6分の1以下ということが分かります。

地方公務員は、比較的職場環境に満足していると考えてもいいでしょう。

もちろん、地域や職種によって、離職率には大きな差はあります。

とはいえ、民間企業よりもかなり低い離職率を見る限りは、「地方公務員はやめとけ」とひとくくりに断言できません。

町村の離職率は高め

地方公務員の離職率を、地域ごとに集計してみます。

離職率
都道府県1.5%
指定都市1.4%
1.9%
町村2.0%
第9表の3 都道府県別,退職事由別退職者数(全職員)を元に算出

指定都市は離職率1.4%に対して、町村では離職率2.0%となっています。

同じ地方公務員でも、大きな都市よりも小さな町村の方が職場環境は悪いのかもしれません。

町村は、年齢層の高めの方の相手が大変とか、新しい業務があまりないといった、「仕事のやりがい」に関する部分で問題があるのかもしれません。

地元で就職するために地方公務員を選ぶ方もいると思いますが、田舎の方が離職率が高いということは覚えておいた方がいいでしょう。

まとめ:地方公務員はやめとけとは言えない

地方公務員はやめとけとは言えない」という結論になりました。

給与面では、民間企業よりも安定していて、高い水準が期待できます。

一方で、大企業に比べると給与は低く、年収1千万円以上を狙うのは難しいという問題もあります。

地方公務員の離職率は民間企業よりも低いので、職場環境にある程度満足していると考えられます。

しかしながら、大都市よりも田舎の方が離職率が高めという事実があることは覚えておくといいでしょう。

総合的に見て、地方公務員をひとくくりにして「やめとけ」と断言する要素はありません。

結局は、「仕事に何を求めるのか」を考える必要があります。

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