ネットでは、「ホテル業界はやめとけ」といった意見が見られます。
どういった点で、「やめとけ」と言われるのでしょうか?
個人的には、「仕事に見合った給与がほしいならホテル業界はやめとけ」という結論になります。
一流ホテルは別ですが、一般的なホテル業界の仕事はキツイわりに、それに見合った金額の給与はもらえないと考えた方がいいでしょう。
接客や英語を活かすのであれば、もっと能力に見合った給与がもらえる業界を目指した方がいいでしょう。
ホテル業界は給与が安い
厚生労働省の「同種の業務に従事する一般労働者の賃金額(令和4年度適用)」という資料を見ると、ホテル業界の給与水準が低いことが分かります。
この資料は、ハローワークの求人の給与をもとに作成されたものです。
下記は、その中から「接客・給仕の職業」だけを抜粋したものになります。
職業 | 時給(円) |
---|---|
接客・給仕の職業(全体) | 1,206 |
旅館・ホテル・乗物接客員 | 1,066 |
旅館・ホテル支配人 | 1,604 |
飲食店主・店長 | 1,329 |
飲食物給仕係 | 1,210 |
接客社交係、芸者等 | 1,122 |
娯楽場等接客員 | 1,121 |
その他の接客・給仕の職業 | 1,130 |
「接客・給仕の職業(全体) 」の時給が1,206円に対し、「ホテル業界」は1,066円となっています。
ホテルの支配人クラスになれば、ようやく平均を大きく越えます。
逆にいうと、支配人クラスになるまでは、他の接客業よりも低い水準の給与であることを覚悟しないといけないことになります。
まさに、「仕事に見合った給与がほしいならホテル業界はやめとけ」です。
ホテル業界は給与が安いのに仕事がキツイ
ホテル業界の給与水準が低いことについて、上で紹介しました。
それでも、仕事が楽であれば問題ないかもしれません。
しかし、実際はホテル業界は下記のように仕事がキツイ職種とされています。
- 長時間労働が常態化している
- 夜勤や不規則なシフトが避けられない
- お客様対応でストレスがたまる
それぞれ詳しく解説していきます。
長時間労働が常態化しているから
ホテルはサービス業で人手が命です。人件費を抑えるあまり、長時間労働が日常化しがちです。
宿泊客が多い時期になると、さらに長時間の勤務を強いられることになります。
人を雇うだけの余裕があるホテルならいいですが、そうでなければ長時間労働は避けられないでしょう。
時間労働は避けられない宿命があります。限界を感じたら転職を検討すべきです。
本当にブラックなホテルであれば、サービス残業をさせられる可能性もあります。
夜勤や不規則なシフトが避けられないから
ホテルは24時間年中無休の営業が基本です。夜勤や不規則なシフト勤務は避けられません。
体内時計が乱れ、生活リズムが崩れがちになるのが宿命です。
健康面や生活面で深刻な影響を受ける可能性があります。
お客様対応でストレスがたまるから
ホテル業界はサービス業です。お客様からの厳しいクレームを受ける可能性があります。
お金を払っているお客様には多大な権利があると考える向きもあり、常にストレスを伴います。
どれだけ理不尽なクレームでも、炎上する可能性もあるので、下手な態度もとれないのが現実だと思います。
継続的なストレスは心身の健康を損ねかねず、職務に支障をきたすリスクがあります。
まとめ:仕事に見合った給与がほしいならホテル業界はやめとけ
「仕事に見合った給与がほしいならホテル業界はやめとけ」という結論になりました。
接客業全般から見た時、ホテル業界の水準は低いと言わざるを得ません。
一方で、長時間労働や深夜勤務、クレーム対応等、ホテル業界の仕事は決して楽ではありません。
「ホテルの業務が絶対にしたい」という気持ちであれば、がんばって働けるかもしれません。
しかし、ホテル業界で働こうという理由が「お金」なら、「やめとけ」と言わせてください。